『パニック障害なんて怖くない! ”ドキドキ”をコントロールするガイドブック』(ヘヴ・エイズベット著)という本を読みました。
とても、良かったです。
低血糖症がある私は、常々パニック障害と低血糖症の関連について考えていたのですが、今回はそのことを記事にしてみました。
パニック障害と低血糖症の関係
なぜ低血糖症の私が、パニック障害の本を読んだか?というと、私の症状がパニック障害の症状に似ているからです。
血糖値が下がってきたときの、こんな症状。
- ザワザワ感・ドキドキ感
- 吐き気
- 貧血のようにサーッと血の気が引いていく感じ(酷いとき)
- どうにかなってしまうのではないかという不安
このように突発的に辛くなる感じが、パニック発作と似ているなと常々思っていました。
この低血糖の発作が不安で、外出に対しても不安感が出てきてしまって…。
「低血糖の発作が出てきたらどうしよう」。
こんな不安感が常に付きまとっている感じです。
そうした点もパニック障害の方の予期不安と似ている気がしています。
実際に、パニック障害と診断されたが実際は低血糖症だった、という方も多くいらっしゃるみたいです。
原因はストレスや精神的なものだと思っていたら、実は血糖値が急降下するときに出る不快な症状だった、という方もたくさんいらっしゃるそう。
糖負荷試験というものを受けると、低血糖症かどうかは分かります(糖負荷試験についてはこちら)。
パニック障害で「薬を飲んでいるのに良くならない…」という方は、低血糖症を疑ってみると良いかもしれません。
食事を摂ると症状が改善する、というのなら、ますます低血糖症の可能性があります。
『パニック障害なんて怖くない』という本から学ぶ
上記のように、低血糖の発作の不安感から、私は外出が辛くなってきてしまいました。
何かパニック障害の本からヒントがないかと思い、手に取ったのがこの本。
【パニック障害なんてこわくない!】ヘヴ・エイズウッド著
オーストラリアの人気マンガ家さんが書いた本で、とても読みやすかったです。
パニック障害の方はもちろん、周りにパニック障害で悩んでいる人がいる、という方にもお薦めです。
この本の良かった点が、
- イラストが多用されており、見やすい
- 文章がシンプルで、語り掛けるような口調で、分かりやすい
- パニック障害を”あいつ”と読んで、親しみやすくしている
- 実際にパニック発作がきたときの対処の仕方や普段の心構えが載っている
- 頭ごなしに「こうしろ!」と書かれていない
というところでした。
認知行動療法のような専門的な本ではありません。
あくまで分かりやすく、親しみやすく、どのようにパニック障害と向き合ったらいいか、克服していったらいいか、が書かれています。
なかでも私がハッとしたのが、パニック障害に主導権を渡すのではなく、コントロールしていかなければならない、ということ。
私はよく、「どうして体調を崩したんだろう……」と考えてきました。
「他の人は働けているのに、どうして私だけ……」と。
でも、こういう考え方をするよりは、どっしりと病気と向き合って、こっちが主導権を握っていかなきゃならないんだな、と気づきました。
パニック障害と低血糖症。
違う病気だけれど、似ている病気。
低血糖症の発作への対処方法も、『病気』というものへのスタンスも、この本から学べた気がします。
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