玄米が身体にいい、というのはよく聞かれる意見だと思います。
私も、2年弱玄米生活を続けていました。
低血糖症(血糖値の調整がうまくいかなくなる病気)がある私には、血糖値が上げにくく、栄養価の高い玄米はふさわしいと思っていました。
過去、医師や栄養士にも玄米食を薦められました。
でも、2年玄米生活を続けて、玄米は誰にでも薦められるものではないという考えに変わりました。
体質によって合う・合わないがあるなあと実感しています。
また、白米と同じように食べていては身体に害になりかねない、ということも分かりました。
私は、玄米→分つき米なども試しましたが、今では白米に戻しています。
今回は、玄米について、私が体感したことや調べたこと、主治医の見解を交え書いていこうと思います。
玄米が身体にいいという意見
玄米が身体にいいと言われるのは、以下のような点です。
- 栄養がバランスよく含まれている(特にミネラル、ビタミンB群、ビタミンEが多い)
- 食物繊維が多く含まれている
- 白米に比べて血糖値を上げにくい
- フィチン酸に強力な解毒作用がある
- 重金属、農薬、放射能、添加物…など身体の中の有害な物質を解毒する
- がんの抑制
など…。
白米に比べて栄養価が高い(特にビタミンB群やミネラルが圧倒的に多い)ので、主食にするには玄米のほうが良いとのこと。白米は糖質が多いので、最近では【白米=悪】のように言われてしまうこともありますよね…。
ただし、これらの玄米のメリットを得られるのは、玄米を正しく食べれば、という話です。
玄米の正しい食べ方
- 無農薬の玄米を食べる
- 半日~数日間水に浸けて、発芽させる
- よく噛んで食べる
これらの点を考慮しないと、玄米は身体にいいどころか毒になってしまいます。
無農薬の玄米を食べる
まず、玄米は無農薬のものを選ぶようにしたほうがいいです。
というのも、玄米に残っているヌカの部分に農薬が蓄積しやすいとのこと。
白米はこのヌカを取り除くので農薬の影響は玄米ほど受けないそうですが、玄米はヌカが残るので、農薬の影響を受けやすいとのこと。
農薬なんてそんなに心配しなくても…と健康な方は思うかもしれませんが、重金属(身体に蓄積する有害ミネラル)の影響で体調を崩している私にとっては、農薬は避けるに越したことはありません。
農薬が多い食物を摂ると、その重金属が身体に溜まっていってしまうのだそうです。
今は健康でも、いつ体調を崩すか分からない…と、私は病気にかかって痛感しました。
日々の生活で避けられるものは、なるべく避けたほうがいいように思います。
半日~数日間水に浸けて、発芽させる
玄米を食べていて、
- だるさや眠気がひどい
- 身体が重い
- 風邪を引きやすい
- 冷え性が重い
- 痩せた
- 精神的に不安定になる
といったことがありませんか?
そして、もしかして、発芽していない玄米を食べていませんか?
玄米には、【発芽抑制因子(アブシジン酸)】というものが含まれています。
これは、身体にとって毒になってしまうもの。この発芽抑制因子は、体内のミトコンドリアを傷つけてしまうのだそうです。
ミトコンドリアというと、小学校のころ理科の授業でやったな…という知識しかなく、医師に「ミトコンドリアが云々」という話を聞いたときに「?」マークが頭の中をひしめいていました。
ミトコンドリアとは、簡単にいうとエネルギーの生産工場。
ミトコンドリアがエネルギーを生産してくれているので、細胞は活動することができます。
でも、このミトコンドリアが傷つくと、うまくエネルギーを作り出すことができません。
その影響で、身体がだるくなったりと、上記のような体調の変化がでてきてしまいます。
発芽抑制因子は、以下の2つの方法で無毒化させることができます。
- 玄米を発芽させる
- 玄米を乾煎りする
ただ、乾煎りはあまりオススメできません。乾煎りした玄米はパサパサになってしまうんですよね…。
私は何度か玄米を炒って玄米茶を作り、残った出し殻を食べてみましたが、パサパサで主食には不向きだと思いました。
でも、醤油で煮て食べてみたら、おかずやおやつのようには食べられました。
日常で食べるには、玄米を発芽させるほうが良いかと思います。
ただし、市場に出回っている玄米は発芽しないものも多いので注意が必要です。
2日程度水に浸けても発芽しなければ、その玄米は発芽しない玄米です。
また、【発芽玄米】として市販されているものは、毒性がかえって強くなってしまっているのだそうです。玄米は、発芽させて発芽抑制因子を無毒化させた後、乾燥させてしまうと、その毒性が活性化してしまうのだとか。
よく噛んで食べる
きちんと発芽させて食べれば、玄米は栄養価も高く食物繊維が多いので、優れた食材です。
とはいっても、消化には負担がかかります。よ~く噛んで食べないと、胃腸に負担をかけることになるのだそう。
理想は100回程度噛んで、ドロドロにするくらいが良い、と漢方医に言われました。
たしかにそうでもしないと、口の中に玄米の薄皮が残る感じがします。
きれいな話ではありませんが、玄米の薄皮が便にもそのまま排出されているので、消化されていないんだな…と思いました。
ただ、いくらよく噛んだとしても、胃腸が弱っている人、もともと消化能力が高くない人には、玄米はふさわしくないのだそうです。
胃腸が悪い私は、玄米食はやめたほうがいいよ、と漢方医に言われました。
分つき米は毒になるのか
分つき米とは、ひと言でいうなら【玄米と白米の中間】のお米です。
1分づきから9分づきとあって、1分づきが玄米に近いもの、9分づきが白米に近いお米になります。
分つき米は、インターネットでも買えますし、玄米を購入して、精米機で分つきを選ぶことでも手に入ると思います。
自宅用の精米機もありますよね。1万円前後でも、分つきモードを選べるものもあります。
一般的に多いのが、3分づき、5分づき、7分づき米です。
玄米のヌカ(栄養素)の部分が3割残っているのが3分づき、5割残っているものが5分づき…です。
3分づきのほうが玄米に近くなり、7分づきになると白米に近くなります。
私は、3分づき、5分づき、7分づきと試したのですが、玄米よりも白米に近い感触が美味しかったです。
これで玄米の栄養が残るならいいかも…と思っていたのですが、分づき米を浸水すると毒性が増える、のだそうです。
どうしても分つき米を食べる場合は、7分づき以上のものを浸水せずに食べる、という方法がまだ毒性が少ないのだそう。
玄米食に向かない人
以上を踏まえて、玄米食に向かない人は…
- 無農薬の玄米や、発芽する玄米を買う余裕のない人
- 玄米を発芽させる手間のない人
- よく噛むクセがない人
- 胃腸が弱っている人
こうした方は、玄米は避けたほうがいいかもしれません。
玄米がいいよ~、玄米はダメ!…とどちらの意見も目にしますが、以下のポイントを踏まえて食べれば優れた食品ではあると思います。
- きちんと発芽させる
- 無農薬のものを選ぶ
- よ~く噛む
ただ、私のようにお腹が丈夫でない人や、体質的に玄米が合わない方もいらっしゃるので、そういう方はご注意くださいね。
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