私は以前、逆流性食道炎で苦しんだ経験があります。
今回は、あらためて逆流性食道炎の症状や原因について考えてみました。
胸やけだけじゃない!逆流性食道炎とは
最近はメジャーになった逆流性食道炎。
その名前の通り、胃酸が食道に逆流してしまい、食道が炎症を起こす病気です。
私は、2010年に逆流性食道炎と診断されました。
代表的な症状は、胸やけや酸っぱいものが上がってくる感じ。CMでもやっていますよね。
でも、SNSや実生活で逆流性食道炎の人の話を聞いたり、私の体験から考えたりすると、実際はもっと幅広いように思います。
- 胸やけ(胸がチリチリする感じ)
- げっぷ
- 酸っぱいもの(胃酸)が上がってくる感じがする
- 胸の痛み(心臓や肺が悪いのか?と思うくらいに痛むことも)
- 吐き気
- 嘔吐
- 食欲不振
- 背中の痛み
- 胃やみぞおちの痛み
- 腹部圧迫感(お腹が張って苦しい)
- 息がしにくい
- のどの痛み・違和感(風邪か?と思う)
- せき(ぜんそくかな?と疑うほどの人もいるとか)
- だるい・身体が重い
など。
実際に私は胸やけの症状はありませんでした。
辛かったのは、吐き気と食欲不振。
喉の違和感や腹部の圧迫感、胸の痛みがひどいときもありました。
逆流性食道炎、胸やけだけじゃないんです!
なので、問診だけでは判断しにくい気がします。
私も問診では胃炎だったけれど、胃カメラで検査をして逆流性食道炎と分かりました。
また、私の友人は背中が痛くて整形外科や神経科を行き渡り、最終的に内科で胃カメラをし、逆流性食道炎と分かったそうです。
でも、逆流性食道炎の症状があるのに、胃カメラでは炎症が見られない場合もあります。
そういう場合は、非びらん性胃食道逆流症と言います。
この病名は医師によっては知らない、認めない、ということもあるようで、私は「神経性胃炎だよ」と言われたこともありました…。
逆流性食道炎の検査
逆流性食道炎かどうかを調べるには、以下の方法があるかと思います。
- 問診
- 胃カメラ(内視鏡検査)
- 胃酸を抑える薬を服用して、症状の改善があるかどうか診る
だいたい最初は問診でしょうか。
チェックシートのようなものを渡される場合もあります。
でも、先に挙げた通り、問診だけでは確実に判断できないケースもあると思います。
また、胃酸を抑える薬(パリエットなど)を服用して、症状の改善があるかどうか診る医師もいました。
でもこれだと数週間~数か月時間がかかるんですよね…。
やっぱり確実なのは胃カメラだと思います。
私は初めての胃カメラですご~く抵抗がありましたが、全身麻酔で眠っているうちに終わったので、苦痛感はありませんでした。
胃カメラに抵抗がある方は、麻酔で検査してくれる病院を検索されると良いと思います!
最近では鼻から検査できる病院が増えていますが、人によっては鼻からでも「オエッ」となってしまってダメだった、という話を聞きます。
私も鼻からでも吐き気がしていてダメそうだったので、麻酔でやってくれて良かったです。
私は今まで5回胃カメラをしましたが、5回とも麻酔でやってもらって、爆睡している間に終わりました。
ただ、起きた後はぼーっとしてしまうので、車を運転したり、仕事をしたりする必要のある人には向かないかもしれません。
結果は検査後、すぐに先生が説明してくれます。
また、炎症の程度も人によってさまざまで、胃や食道が真っ赤にただれてしまっている人もいれば、軽い炎症程度の人もいるようです。
私は炎症自体は軽かったのですが、症状は結構深刻でした…!
逆流性食道炎の原因
胃と食道のつなぎ目には、下部食道括約筋(かぶしょくどうかつやくきん)という筋肉があり、通常は胃酸が食道に逆流しないようにしてくれています。
けれど、色々なことが原因で、の機能が正常に働かなくなり、胃酸が食道に逆流してしまうことがあるそうです。
たとえば…
- 暴飲暴食
- ストレス
- 食道裂孔ヘルニアがある(詳細は下記)
- 腹筋をする、重いものをもつ、などお腹が圧迫されることを多くこなす
- 肥満(=お腹が圧迫される)
- 妊娠(=お腹が圧迫される)
- 猫背(=お腹が圧迫される)
- 加齢(=下部食道括約筋の働きが悪くなる)
- 自律神経の乱れ
- 食後すぐに横になる
- 腸内環境の乱れ(腸にガスが溜まり、腹圧が上がる)
また、胃酸が多く分泌されることも逆流性食道炎の原因のようです。たとえば、
- 食べすぎ、飲みすぎ
- 喫煙
- ストレス
など…。
その他の要因としては、遅延型アレルギーも逆流性食道炎と関わっているという話もあります。
以下に、食道裂孔ヘルニアと自律神経の乱れについて書いていこうと思います。
食道裂孔ヘルニア
逆流性食道炎の原因のひとつ、食道裂孔ヘルニア。椎間板ヘルニアなどと同じ意味の「ヘルニア」です。
簡単に言うと、胃と食道のつなぎ目が何らかの原因で正常な形をしていない状態。
原因はこんなこと。
- 生まれつき
- 加齢などにより横隔膜などの筋力が弱まる
- 猫背
- 妊娠・肥満・喘息など腹部の圧迫が続く
実は私も「食道裂孔ヘルニアだね」と指摘されました。「結構ひどい状態だね~」と言われました。簡単には治るものじゃないと言われて落ち込んだこともありました。
でも、別の医師には「食道裂孔ヘルニアではない」と言われたり、「ちょっとだけ食道裂孔ヘルニアだ」と言われたりしました。結局どうなのか未だに分かりません。
もしかしたら誤診も多いところなのかも…。
また、治らないという意見もありますが、横隔膜を鍛えることによって治る、という話もありました。
なので私は腹式呼吸を常に意識するようにしています!
食道裂孔ヘルニアがひどく、逆流性食道炎も悪い状態であれば、手術をしてくれる病院もあるそうです。
ただ事例が少ないし、命にかかわる病ではないので、積極的に手術はおこなわれていないようですね。
食道裂孔ヘルニアがあっても逆流性食道炎にはならないケースも多いようで、ヘルニアだと気付かない人もたくさんいるとか。
逆流性食道炎と自律神経の関連
もうひとつ、自律神経との関連について。
自律神経が狂うと下部食道括約筋が正常に機能しなくなる、という話をSNSで目にしたことがあります。
逆流性食道炎も自律神経失調症の一つだという医師もいるとか。
自律神経が乱れる要因は、
- 精神的なストレス
- 身体的なストレス
- 環境の変化
- 温度差
- 気圧差
- 生活リズムの乱れ
など…。
私の場合は、この自律神経の乱れから逆流性食道炎になったように思います。
私が発症した当時は猛暑でした。でも、外はすごく暑いのに室内はクーラーがガンガン効いて寒い、というかなり身体に負担のかかる環境。
また、海外旅行をして時差があったので、生活リズムも乱れていました。
暴飲暴食⇒胸やけ⇒逆流性食道炎。一般的にはそう言われていますが、実際にはもっと複雑なのだと思います。
お腹や胸の不調があれば、一度胃カメラ検査を受けてみると良いかもしれません!
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