前回の記事で、メチレーション検査の有意性について書きましたが、正直なところきちんとメチレーションに伝えられた自信がありません(^^;)
今回はもう少し具体的に、私の検査結果から情報をお伝えしようと思います。
結果の詳細を書くつもりが、またしても前回の記事のような内容になってしまったかも(;・∀・)
▼更新内容
- 2019/02/25 有機酸検査+アミノ酸検査について追記
- 2019/03/11 各検査結果(酵素)の説明追記
メチレーションとは
前回も記事にしましたが、メチレーションとは、身体の中の大事な機能です(ざっくりすぎる(笑))
栄養療法のHPから引用させていただくと、以下のようなこと。
メチレーションとは、体内で「メチル基」と呼ばれる化合物を他の物質に結合することで、生命を維持するために必要な物質を作りだしたり、あなたの遺伝子の働きの”強弱”をコントロールする仕組みをいいます。
分子栄養学HPより(リンク切れのためリンク解除)
検査を受けたくせに、勉強嫌いな私はきちんと理解できていないのですが、ひとまず「とにかく身体の中で大事な役割を担っている代謝」だということはわかりました。
私が長いこと栄養療法を受けているのに、副腎疲労や低血糖症、ホルモンバランスの異常のようなこの体調不良が治らないのは、このメチレーションに原因があるのでは、と考え検査を受けたのでした。
メチレーション検査の結果
結果一覧
それでは早速私の検査結果をば!
はじめて見る方は???の状態かと思いますが……。
左側の緑色の列、-/- と書かれているところは、遺伝子の変異がないことを表しています。
右側のピンクの列、+/- は、遺伝子の変異がややあり、影響が何かしらあるかもしれない、ということ。
右側のピンクの列、+/+ は、遺伝子の変異の影響が大きいかもしれないということ。
それで、上の結果がどうメチレーション代謝に関係してくるかというと……。
前回も載せた、メチレーション回路図の、さらに詳しいバージョンです。
(カイロでいただいた資料が英語だったので、私の和訳+説明が加えられて見にくいかと思いますがご容赦ください(;・∀・))
ここに丸で囲ってある【CBS】だの【MTHFR】だのと書かれている部分があるかと思います。
これが、上の検査結果の項目に該当します。
つまり私は、【MTHFR】が +/+ となっているので、ココの箇所は変異がある、ということになります。
簡単にですが以下に結果を記載します。いずれ詳細は別途記事にしたい……。
※私の検査結果で說明を受けた内容のみです。
変異のある酵素一覧
MTHFR
- 1つ +/+ の変異あり
葉酸回路。ここに変異があると葉酸の生成力が低い可能性がある。
この遺伝子の変異はホモシステインレベルを増加する方向に働き、血管の病気、心臓病、アルツハイマー、がん、炎症のリスクを高める。
対策:5メチル葉酸を補給する、など。葉酸の摂取に注意点が必要。
MTRR
- 3つ +/- の変異あり
メチオニン回路。ビタミンB12を再生・利用することで、ホモシステインをメチオニンに変換する。
ここに変異があると、メチル基(メチレーションを回すのに大事な要素)が作られにくかったり、重金属のキレーション時に炎症が起こりやすかったりする。
対策:ビタミンB12の補助。ただし他の遺伝子の変異との兼ね合いがあるため、B12の種類や量に注意。
また、リチウムが不足していると、B12を補うことでさらにリチウムが減ってしまうため、重金属の毛髪検査などでリチウムの状態を確認すると良い。
BHMT
- 3つ +/- の変異あり
ホモシステインをメチオニンに変換する(メチオニン回路)。
ここに変異があると、ドーパミン、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)や女性ホルモンにトラブルが起こりやすくなる。
CBS
- 1つ +/- の変異あり
メチオニン回路の下に位置しているCBS。
通常、変異がある場合その部分の機能が落ちてしまうが、CBSに変異があると、【機能過剰】となる。
CBSが働きすぎてしまうと、ホモシステインがBHMTによりメチオニンに変換されず、アンモニアや硫黄、亜硫酸塩など、身体に害のあるものが作られやすくなる。
また、タウリンも過剰になりがち。
(私の場合BHMTにも変異があるため余計にかもしれません)
アンモニアが増えると、脳へのダメージが大きくなる。ブレインフォグも過剰なアンモニアが原因になる場合が多い。
また、硫黄が増えると、自律神経のバランスが崩れる、セロトニンやドーパミンが減少する、など大きな影響がある。
対策:他の変異より先に取り組んだほうがよい。
- アンモニアの解毒に有効なシトルリンの補給
- 亜硫酸塩を解毒するミネラル(マグネシウム、モリブデン、マンガンなど)の補給
- 硫黄を含む食品(たまねぎ、ねぎ、ブロッコリー)などを控える
など。
COMT
- 2つ +/- の変異あり
COMTはドーパミンやアドレナリン(エピネフリン)、ノルアドレナリン(ノルエピネフリン)などを分解する働きがある。
変異があると、カテコラミン(アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンなど)を分解することができず、それらの調整がうまくいかなくなる。
対策:腸内環境の悪化によりCOMTの働きも悪くなるため、腸内環境を整える
VDR
- +/+ と +/- の2つ変異あり
ビタミンDのレセプターがうまく働かず、ビタミンDの生成力が下がる。
ビタミンDの低下は、メンタル面の不調、アレルギーなど。
対策:ビタミンDの補給(通常の倍以上の量が必要になることもある)
ビタミンDについては以下の記事でも書いています。
MAO A
- +/+ の変異あり
MAO Aはセロトニンを分解する酵素。さらに、COMTと同じように、アドレナリン、ノルアドレナリン、ドーパミンにも関わる。
ここに変異があると、セロトニンほか神経伝達物質の調整が下手になり、気分の変動が起こりやすくなる。
対策:5-HTP(トリプトファンの代謝物)の摂取
ACAT
- +/- の変異あり
TCA回路。たんぱく質・脂質・炭水化物をエネルギーに変換している。
対策:CBSと同様、ACATの変異も最優先で対策すべき。
- ACATを活性化させる胆汁酸の補充
- TCAサイクルを回すための栄養素の補助
- ビタミンB群
- コエンザイムQ10
- αリポ酸
遺伝子の変異と体調不良
以上、長々と(でも簡単に)結果の說明を列記してきましたが、遺伝子の変異があるからといって、必ずしもそれが体調不良や病気につながる、というわけではないということです。
遺伝子の変異が多くある方は、子どものころから体調を崩しがちだった……という方もいるようです。
そういえば私も幼稚園に上がるまでや、小学校の低学年のころはちょっと体調を崩すこともあったかも。
でも、それ以降は元気でした。特に大学時代なんて、風邪など一回も引かなかった……。
カツ丼+そばの定職とか、ラーメン替え玉+餃子とか平気で食べたり、海外旅行に行ったりしていました(笑)
体調を崩した根本のきっかけは、20代中頃に逆流性食道炎になって、そのストレスで抑うつ状態になったこと、だと思っています。
そのときの体調不良は1~2年弱で治り、再びフルタイムの外回りの営業として働くこともできていました。
それで、現在の体調不良に陥ったのは4~5年前。
それは、上記で発症した逆流性食道炎で制酸剤、子宮内膜症でピルを長期間飲んでいたことが原因なのだと考えていました。
でも、それだけではなかったのかも。
このように遺伝子の変異があったせいで、その制酸剤+ピルの長期服用が私の身体をじわじわと蝕んでいたのかもしれません。
はっきりと思うのは、栄養療法を4年も5年も続けていたのに体調が改善しなかった理由は、メチレーションを考慮しなかったからではないか、と。
低血糖症や副腎疲労だけでなく、うつ病などの精神疾患、アトピーなどさまざまなことに効果があると言われている栄養療法。
栄養療法では、症状や血液検査によって、どの栄養素が足りない、と考えサプリを摂取することが主だと思います。
それでも治らなかったら、腸内にカンジダがいるのか?とか、重金属が溜まっているのか?とか検査をして、カンジダ除菌、キレーションをおこないます。
私も検査を何回もやったし、デトックス治療も何度もやったし、サプリもいくつも飲みました。
でも、よくなりません(´;ω;`)
ただ、今回メチレーションの検査をして、カイロプラクティカさんで検査の説明をしていただき、こりゃ良くならないわ……と思いました。
日本で広まっている栄養療法は、あくまで一般療法で、【個】を見るものではないと感じました。
何万円も払って、検査結果の説明は10分15分。
その検査の説明にも、数千円から数万円かかる。
それで返ってきた結果は、結局「ビタミンB群のサプリを摂る」「重金属のデトックスが必要」などという一般論。
低血糖症だったら、糖質制限しましょう、タンパク質たくさん摂りましょう、というご説法。
でも、たとえばビタミンB群のサプリを摂るにしても、デトックスをするにしても、まずメチレーション代謝の【CBS】を見るべきで、ここに変異があると、せっかく摂取したサプリによって、アンモニアや亜硫酸塩など有害物質に変換されてしまうことがあるそうなんです。
【CBS】に変異があると、キレーションに使用する硫黄系のサプリ・薬剤が合わないことが多いそうですし、さらには栄養療法でまず推し進められる高たんぱくの食事によって、かえって毒素が増えてしまうこともあるようです。
サプリを摂れば治る、デトックスすれば治る、という(ある程度)単純な話ではなかったんじゃないか……と思いました。
とはいえ、メチレーションの検査は、前回の記事にも書いたとおり、8万円~10万円以上してしまいます。
ここに投資しようと覚悟ができる人は、よっぽど辛い人か、お金に余裕がある人でしょうか……。
私は貯金や細々在宅ワークでの収入があるので何とかなりましたが(>_<)
なんでこんなに高いの、とは理不尽に思います……。
それでも、ダラダラと一般的な栄養療法を続けるよりは、こうしたら改善するかも、という個人の体質がわかってよかったと思っています。
メチレーションの件を抜きにしても、やっぱりクリニックでは一般論で治療を進めるところが多いと思うので、個人の栄養状態や各検査、体調の変化などをしっかり読み解いて、個別でカウンセリングしてくれるところで治療に当たることをオススメしたいです。
また、検査を受けなくても、手探りでメチレーションの治療を進めていくことはできるようです。
確証がないので時間はかかる……トライ・アンド・エラーのようなものなので、却って時間と費用はかかってしまうかもしれませんが、自分の体調不良と当てはめて、もしかしてココに変異があるのかも?と仮設を立てて治療をはじめることはできるかと思います。
さらなる検査、有機酸検査+アミノ酸検査
これまでメチレーション(遺伝子)検査について半ば絶賛してきましたが、とはいえこの検査のみで「こう対策していけばいいぜ!」という指針を正確に定めることは難しいそうです。
この検査は、「遺伝子のココに変異があって、こんな体調に影響が起こっていそう」というあくまで可能性の範囲。
検査の指標にはできるけれど、それじゃあ具体的にどこにどんな影響があって、どう対策をしていけば良いのか、は確証が得られません。
そうした具体的な身体の中身を見るには、「有機酸検査」と「アミノ酸検査」を受ける必要があるとのことです。
有機酸検査というと、ご存知のかたもいらっしゃるかと思いますが、カンジダの繁殖や神経伝達物質のバランスを見る検査です。
アミノ酸検査は、体内のアミノ酸代謝を見る検査(まだ結果が返ってきていないので、厳密に言うと違うかもしれません汗。後ほど修正いたします)。
遺伝子検査に加えてこの2つの検査をすることで、腸内環境や神経伝達物質のバランス、アミノ酸などの蓄積・代謝がわかるので、「ああ、この変異があるから神経伝達物質のバランスが悪くなっているね。それじゃあこのサプリで補ってあげればいいね」、というのが把握しやすくなります。
つまり、ベストなのは、このメチレーション検査+有機酸検査+アミノ酸検査をおこなうこと。
そして、有機酸検査+アミノ酸検査は定期的に(できれば数ヶ月おきに)実施することで、状態の変化を見ていき、治療内容を変えていくこと。
ふむふむ、納得です。
でも!!!!!!
メチレーション検査は、安くても8万前後。有機酸検査やアミノ酸検査(どちらも尿検査)は、それぞれ3万円とか5万円とか(´;ω;`)
お金がない人はどうしろと?
このブログでもさんざん愚痴を書いてきた通り、いったいいくらかかるんだ……と涙が出ます。
でも良くなりたいから払っちゃう。
一種の詐欺療法にかかってるんじゃないかと何度も疑いましたが。
カイロの先生は、しっっかりと見てくださるので、少なくとも今年は信頼しておまかせしようと思っています……。高いけど……しんどいけど……。
とはいえ、メチレーションの検査のみであっても、前項のような内容はわかるので、受けないよりはだいぶ指針は見えてきます。
有機酸検査とアミノ酸検査も後日受診したので、結果は以下の記事に記載しています。
まとめ
またしてもごちゃごちゃと書いてしまいました…。
栄養療法を受け早5年。
ここにきて体調を崩しがちなので、力が入ってしまいました。
しかも前回の記事と同じようなこと書いていやしないか(;´∀`)
長くなってしまったので、詳細の結果や対策法はまた次回以降書きたいと思います。。
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