2010年、子宮内膜症(チョコレート嚢腫)と診断された30代女性(2022年2月現在)です。
2021年10月に、チョコレート嚢腫のみ腹腔鏡で切除する手術を行ないました。
前回の記事、子宮内膜症治療記録3:手術当日のこと では、実際の手術当日のこと、痛みや気をつけたほうが良いポイントなどをまとめています。
今回は、手術翌日以降のことをまとめました。
子宮内膜症手術翌日のこと
術後、初めて身体を起こす。目まいと格闘
手術後、初めてベッドを起こして水分補給。
身体を起こすとぐわんぐわん目まいが…。どうも麻酔や痛み止めの点滴の影響で、よくあることのようです。
初めはベッドのリクライニングを調整しながら、徐々に起き上がってくださいね、と看護師さん。
ぐわんぐわんの目まいは、この日の午後に痛み止めの点滴を外すまで続きましたが、少しずつマシになりました。
9時頃、初めて自分の足で立ち、尿管が外れる
手術の体験ブログで「お腹が痛すぎて立てない」「悶絶した」という意見を見ていたので覚悟していましたが、私は思ったほど痛みと格闘することなく立ち上がることができました。
無事立ててトイレに行けるようになったので尿管が外れましたが、外した後の膀胱がジンジンと痛かったです……。熱を持ってるみたいな感じ。
初めてのおしっこのときは悶絶しました(涙)
尿管の痛みは入院中、2~3日しばらくジンジンと痛かったです。
食事のとき、お腹の張りや痛みが辛い
術後初めての食事は、おかゆを中心とした流動食でした。
消化に良いものを食べているはずなのに、食べている最中からなぜかお腹が張って張って苦しい。
胃からガスがコポコポ上がってくるような感じ。
のちのちわかったのですが、この症状は腹腔鏡手術の影響だったようです。
腹腔鏡手術というのはお腹にガスを入れて膨らませて手術をするため、術後しばらくはそのガスが抜けきれずに肩が張ったりすることがあるそうです。
ただ、通常は1~2日くらいで抜けるらしいのですが、私はガスがなくなるまで一週間くらいかかりました…。
食事のたびに、お腹から胸あたりにガスがコポコポ張ってくる感じがして辛かったです。
手術翌日は、とにかくだるくて気力があまりない
術後、なるべく動いたほうが回復が早い、というのは昨今の医療事情としてよく言われますが、私はあまり出歩く気力がなかったです。
トイレに行ったくらいで、(個室だったので)部屋からは一歩も出ませんでした。
タブレットでYouTubeを観て過ごしましたが、何度かウツラウツラして、ぼーっとして過ごしました。
内膜症の手術から2日経過
術後、初めての診察
午前中、痛みに耐えながら歩いて婦人科の診察室へ。
(看護師さんも付き添いもいないので、孤独でした…)
エコー検査の結果、子宮・卵巣ともにきれいだよ、とのこと。
経過も良いため、明日退院できるでしょうと言われて一安心。
術後2日目の体調
この日は何度か部屋の外に出て歩きました(といっても、自販機にペットボトルを買いにいくくらい)。
食事の際のガスは依然として続きました。
そして、術後初めて咳をしたんですが、ものすごく痛い!お腹が裂けるかと思うほどの激痛で涙目です…。
この日の夜から咳が出始めました。
たぶん、手術のときの管が喉を多少傷つけたのだと思います。
点滴が外れたので、夜はシャワーが解禁。
身体が温まったせいか、急に涙が溢れてきて、ひとり号泣。
2021年の7月にチョコレート嚢腫が悪化していることがわかり、そこからずっと気を張っていたように思います。
ピルによる治療もものすごく合わず、手術を決意して、どことなく不安な日々。
ようやく開放されながらも、再発や体調の不安もあり、ほっとしたのと複雑なのとでぐちゃぐちゃでした。
ただ、私の身体はよくがんばったなぁ、としみじみ思いました。
手術後3日目、退院
パートナーが迎えに来てくれるのが午後なので、お昼まで病院で過ごしました。
相変わらずお腹の張りや、だる重い感じ、咳、外陰部(膀胱)のヒリヒリした痛み、そしてお腹や腰のじんわりした痛みなど体調不良が山積みだったので、退院することに不安がありましたが……。
パートナーと再開し、家に帰ってきたら、「ああ、家って本当にいい」としみじみ感じました。
チョコレート嚢腫手術・退院後の生活
仕事について
私はフルリモートワーク&デスクワークなこともあり、手術からちょうど一週間で仕事に復帰しました。
これが満員電車に揺られて通勤する仕事だったら、手術から2週間くらいは猶予がほしかったかも…。
ただ、術後1週間でアナウンサーの仕事に復帰したという方もいらっしゃって、その人の体力次第かもしれません。
私は体力がないので、術後当面は出勤するなんてこと考えられなかったです。
退院から一週間の間は、デスクワークでもボーッとしたり、クラクラしたり、倦怠感がひどかったです。
ただ、それは少しずつ回復してきました。
手術後の痛みや違和感に関するまとめ
その他の体調不良は、このように変化していきました。
- 胃や胸付近のガス:術後一週間で改善
- 咳:術後一週間で改善
- 倦怠感:徐々に改善。手術一週間後の土日には公園に散歩に行ける
- 出血:術後一週間で改善(術後はハッキリとした出血、徐々におりものに血が交じる程度)
- お腹の傷の痛み(くしゃみや咳が痛い):徐々に回復。退院後2週間くらいには感じなくなる(※)
- 傷跡:術後からあまり気にならない。へそのかさぶたが取れたのが、1ヶ月半後
腹腔鏡手術後のガスと傷の痛み
腹腔鏡手術は、開腹手術と比べて負担が少ない・傷の治りが早い手術だと言われます。
ただ、上述のようにガスを用いた手術なので、私は一週間くらいお腹の張り(ガス)に悩まされました。
また、へその横に手術後青あざができていたんですが、その付近が手術後ズキズキすることがあります。
Yahoo!知恵袋で腹腔鏡手術経験者の方に聞いてみたら、5人中4人が半年~1年ほど痛みを感じるタイミングがあった、とのこと。
どうも手術の傷というのは、「古傷が痛む」みたいな感覚で、しばらくズキズキ痛むことが多いそうです。
チョコレート嚢腫、手術後の生理
「手術後、生理が軽くなった!」という話をよく耳にするのですが、私は変化があまりありませんでした(涙)
手術後すぐの生理から改善した方もいれば、だいたい2~3ヶ月後の生理から良くなっていくのが一般的のようです。
私はもともとのたうち回ったり、鎮痛剤が効かなかったりするほどの痛みがなかったから、変化を感じにくいのかもしれません。
ただ、痛みのレベルは10段階のうち、5だったのが3くらいにはなったかも(^^;
子宮内膜症、再発予防方法
再発予防のためには、低用量ピルかジエノゲスト(ディナゲスト)を飲むことが一般的です。
薬物による対処をしないと20~30%の人が再発する……と言われていますが、インターネットで詳細を調べてみたところ、きちんと研究データ(詳細の人数や調べた期間など)が掲載されている情報はとても少なかったです。
また、研究データが掲載されているケースでも、調査期間が2012年と古く、調査人数は100人ちょっとと少ないです。
とある病院の研究データには「ピルを飲んだ人は再発しなかった」と書かれていましたが、ピルを飲んだ人の数が6人でした。
一方で、薬物療法を何もしなかった人の数は124人で、そのうち再発したのが26人、再発しなかったのが98人とのこと。
参考元:日本医科大学付属病院女性診療科・産科(※PDFデータのためご注意ください)
このような少ない・古いデータが他の病院でも引用されており、「再発率は3割」と断言して良いのか疑問です…。
新しい研究データもあるのかもしれませんが、見つけられませんでした。
私は、子宮内膜症の治療としてヤーズフレックスを飲みましたが、副作用のため倒れるほどしんどくなり、内科医の勧めで中止。
術後はルナベルを服用しましたが、ヤーズフレックスほどではないにしろ日常生活に支障をきたし、中止しました。
10年前はディナゲストを服用し、鬱症状が出たので同じ薬のジェネリックであるジエノゲストは飲めずにいましたが、このたび半量(1mg)で服用を試すことになりました。
正直なところ、ホルモン投薬は以前通っていた病院が「内科的には良くない」と言っていたので避けたいのですが、「めちゃくちゃ合うぜ!」という人も中にはいるので、一旦試してみたいと思います。
まとめ
子宮内膜症の手術シリーズとして記載してきましたが、一旦本シリーズは終了します。
続報があれば書いていくので、よろしければまた読みに来ていただけると嬉しいです。
コメント