寒くなったり寒暖の差が激しかったりすると、PMSや生理痛がけっこう辛くなります。
これまで私はボラージオイルやピクノジェノール、プロゲステロンクリームなどを試してきて、どれもそれなりに効果があったのですが、今回あらためて「オイル」について調べてみることにしました。
ピクノジェノールはそこそこコストが高く、プロゲステロンクリームはホルモンに作用するものなので、定期的に血液検査をしたほうが良いと思い……
それに比べてオイルは継続しやすいですし、PMS以外にもさまざまな効果があるとされているためです。
PMSや生理痛など、ホルモンを整えるのに良いとされているのが「ガンマリノレン酸(GLA)」。
GLAが多く含まれているオイルの代表格が、ボラージオイルと月見草オイルとブラックカラントオイルです。
それぞれの違いや、そもそもオメガなんちゃらの油って?ということを備忘録も兼ねてまとめました。
オイルは花粉症やアレルギーなど炎症性の疾患にも効果があるとされているので、男性の方も参考にしていただけたらうれしいです。
油の種類と理想のバランス
よく「DHAがいい」「オメガ3の油がいい」などと言われますが、種類や特徴がごっちゃになりませんか?(^^ゞ
私はよくこんがらがるので、それぞれの特徴を簡単にまとめてみました。
油(脂肪酸)には、主に4種類があります。
- 飽和脂肪酸(ラウリン酸、パルミチン酸、ステアリン酸など)
- 不飽和脂肪酸
- 一価不飽和脂肪酸
- オメガ9系脂肪酸(オレイン酸など)
- 多価不飽和脂肪酸
- オメガ3系脂肪酸(アルファリノレン酸、ドコサヘキサエン酸(DHA)、エイコペンタエン酸(EPA)など)
- オメガ6系脂肪酸(リノール酸、ガンマリノレン酸など)
- 一価不飽和脂肪酸
- トランス脂肪酸
特徴 | 含まれているもの | |
---|---|---|
飽和脂肪酸 |
|
肉、乳製品(バター・牛乳)、卵黄、ココナッツオイル、パーム油、チョコレートなど |
オメガ9系脂肪酸 |
|
オリーブオイル、紅花油、菜種油、タラ肝油、イワシ油、アボカド、アーモンドなど |
オメガ6系脂肪酸 |
|
コーン油、大豆油、サンルフラワーオイル、サラダ油、グレープシードオイルなど |
オメガ3系脂肪酸 |
|
えごま油、亜麻仁油、青魚など |
トランス脂肪酸 |
|
マーガリン、ショートニング、加工油脂など |
この油の理想の摂取バランスは、
オメガ9系:オメガ3・6系:飽和脂肪酸=4:3:3
とされています。
ですが、実際の現代日本人摂取量は、
オメガ9:オメガ3/6:飽和脂肪酸=4:2.4:3.2
となっているそうです。
参考元:第一薬品工業株式会社(該当ページが削除されてしまったため、トップページへのリンクを貼っておきます)
つまり、オメガ3・6系の摂取を増やし、飽和脂肪酸の量を減らしたほうが良いということですね。
ただ、サラダ油や大豆油などは現代で料理に使われることが多いためオメガ6系脂肪酸は充分なので、青魚や亜麻仁オイルなどオメガ3系脂肪酸を積極的に摂っていくと良さそうです。
ガンマリノレン酸の効果
それで、ようやく本題です。
PMSに良いとされている「ガンマリノレン酸」は、オメガ6系脂肪酸に分類されています。
先にも書いたように、オメガ6系脂肪酸は大豆油やサラダ油に含まれるので、摂りにくい油ではありません。
これらに含まれるリノール酸は、身体の中でガンマリノレン酸に変換されます。
さらにこのガンマリノレン酸から、炎症を抑えるプロスタグランジンが作られます。
つまり、ガンマリノレン酸には炎症に関わる疾患を改善させる効果が期待できます。
- 花粉症
- アトピー、アレルギー
など。また、詳しい仕組みは調べられませんでしたが、PMSや月経痛を改善したという実験もいくつか発見しました。
私も悩んでいる子宮内膜症は子宮の炎症が原因とも言われるので、子宮内膜症=生理痛に効果があるのかもしれません。
じゃあ「オメガ6系脂肪酸の油である大豆油やサラダ油を料理に使っていればいいのか~」というと、そう簡単にはいかないこともあるようです。
それは、リノール酸→ガンマリノレン酸への変換がうまくいかないケース。
変換がヘタな理由は、体質だったり、食生活(マーガリンやショートニングなどのトランス脂肪酸をたくさん摂ると変換が阻害される)だったりします。
そこで、ガンマリノレン酸を含む植物のオイルを直接摂ることが改善策となります。
ガンマリノレン酸が含まれている植物というのが、こちら。
- ボラージ(ボリジ、ルリジサ、ルリヂサ、ルリヂシともいう)
- 月見草(イブニングプリムローズ)
- ブラックカラント(クロスグリ(黒スグリ、クロフサスグリ、カシスともいう)
一般的にガンマリノレン酸の含有量が多いのは、ボラージ>月見草>ブラックカラント となります。
ボラージ、月見草、ブラックカラントどれがいい?
満岡内科・循環器クリニックさんのホームページに記載してある研究によると、GLA180mg/日(月見草油)を取ったところPMSが改善したとありました。
ボラージ、月見草、ブラックカラント、いずれも摂取量としては調整すればクリアできます。
じゃあどれがいいの?というと……
こればっかりは、「その方に合った量や種類を見つける」という当たり障りな回答しかできません(汗)結局栄養療法はこれに尽きますね……。
ただ、選ぶ際のポイントはご紹介できます。
ボラージオイル
- Now Foods ボラ―ジオイル
- 内容量:60ソフトジェル
- 含有量:1粒につきGLA(ガンマリノレン酸)が240 mg
- 価格:1000円前後
- 用法:1日1~2回1粒ずつ
GLAの含有量がもっとも多いのがボラージオイル。
私がPMSや生理痛に一番効果があった気がするオイルです。
ただし、1粒の含有量が多いため調整がしにくいので、最初は他のオイルから入るというのも一つの手です。
ボラージには「肝臓に悪影響のあるピロリジジンアルカロイド(PA)という物質が含まれている」という報告もあるそうなのですが、「ピロリジジンアルカロイド(PA)は含まれていないことが研究でわかっている」とNOW社の商品説明には書かれています。
月見草オイル
- Now Foods 月見草オイル
- 内容量:250ソフトジェル
- 含有量:1粒につきGLA(ガンマリノレン酸)が135 mg
- 価格:1400円前後
- 用法:1日3粒
PMS対策でもっともスタンダードに処方されることが多い月見草オイル。
そのため、効果があったという声もよく耳にします。
また、PMS対策で今回調べた実験は2つでしたが、いずれも月見草オイルを用いていました。
大容量で入っているので、小さく試すには一番コスパが良いかも。
ただし、リノール酸も多く含まれるため、変換がうまくいかない人はボラージのほうが良いのかなと思ったりします。
ブラックカラントオイル
- Now Foods ブラックカラントオイル
- 内容量:100ソフトジェル
- 含有量:1粒につきGLA(ガンマリノレン酸)が70mg、アルファリノレン酸が52mg
- 価格:1000円前後
- 用法:1回1粒✕3回/日
まさに最近試しはじめたオイルです。というのも、このようなことを目にしたから。
ブラックカラントはカシスとも呼ばれています。
カシスには目に良いとされるアントシアニンがブルーベリーよりもたくさん含まれていて、眼精疲労やドライアイに効果があると書かれていました。
まさにドライアイのある私にピッタリだと思いました。
また、海外レビューにさらっと書かれていただけなので確証はありませんが、カンジダなど酵母の成長を抑える効果もあるのだそう。
また、アルファリノレン酸も含まれていることがポイントです。
アルファリノレン酸はオメガ3系脂肪酸で、体内でEPA→DHAに変換されます。
EPAやDHAも抗炎症作用があるとされる油です。
一緒に摂れたら一石二鳥だな、ということで期待しています。
まとめ
以下は個人的な意見を含んだメモです。
私はブラックカラントをしばらく試してみて、変化がなければボラージに戻ろうかな、と思っています。
さらにボラージもイマイチになっていたら、月見草かな……という感じ。
どれくらいで効果が出るのか?
「GLAがPMSに効果があった」という実験では、3ヶ月調査をしていたようです。
なので、ひと月程度で図らず、まずは3ヶ月続けてみるのが良いのかなと思います。
注意点
ボラージオイル、月見草オイル、ブラックカラントオイル、いずれも酸化しやすいオイルです。
なので、
……というのが良さそうな気がします。
酸化したオイルは炎症を増やすという逆効果になってしまうので、ご注意くださいね。
最後に
以上、オイルのご紹介でした。
私は上咽頭炎や歯茎、腸や食道あたりも炎症を起こしていそうなので、しばらくこれらのオイルを続けてみて、効果を図っていきたいと思います。
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